床と壁の境目のゴムパッキン、扉のゴム、シャワーホースの根元。カビ取り剤をかけても、こすっても、黒いままの部分がある。業者に頼めば落ちるのだろうか。そう思って調べている方へ、先に正直な答えをお伝えします。
浴室のカビには、落ちるものと落ちないものがあります。壁や床、天井のカビはほぼ落ちます。一方で、ゴムパッキンの奥まで色素が入り込んだカビは、プロの洗剤を2種類使っても落とせなかった現場があります。だから私は、作業の前に「ここはやってみないと分かりません」と必ずお伝えしています。
この記事では、川崎市でハウスクリーニング店を営む私・田中次郎が、パッキンのカビが落ちるかどうかの見分け方と、落ちなかった現場でどう対応したか、そして黒くなる前に防ぐ方法をお話しします。

パッキンのカビが落ちるかどうかは、どこで決まるのか
カビが「表面に付いている」のか「素材の中に色素が入り込んでいる」のかで決まります。タイルや樹脂の壁、床、天井、浴槽のカビは表面に付いているので、洗剤を効かせてブラシで落とせます。ゴムパッキンは違います。ゴムは柔らかく、細かな穴があるため、放置したカビは色素ごとゴムの内部に染み込みます。こうなると、汚れではなく「ゴムが黒く染まった状態」です。表面のカビは死んでも、色は残ります。
見分け方はひとつ。市販のカビ取り剤をパッキンに密着させて、時間を置いても黒さが変わらなければ、色素が中に入っています。この状態のパッキンは、プロでも「落とせないことがある」と前置きをする場所です。
2種類の洗剤でも落ちなかった現場の話
2月のある日、久しぶりに浴室のご依頼を受けました。ぱっと見は石鹸汚れが目立つ浴室で、鏡と水栓金具には水垢。そしてお客様がいちばん気にされていたのが、床と壁の取り合い部分のパッキンのカビでした。
私はこう答えました。「ここは作業してみないと分かりません。終わってから、その後の方針をご相談させてください」。安請け合いをして、落ちなかったときにお互いが困るのを避けるためです。
作業はまず壁と床から。石鹸汚れはお湯と洗剤の力を借りながら研磨で落とし、2度洗い、3度洗いと繰り返して、素材本来の輝きが出るまで仕上げました。鏡と水栓金具の水垢はクリームクレンザーで研磨し、照明を当てて汚れを浮き上がらせながらピンポイントで落としました。ここまでは、いつもどおりです。
問題のパッキンには、2種類の洗剤を使いました。残念ながら、落とすことはできませんでした。色素がゴムの奥まで入っていたからです。作業後にお客様と一緒に確認し、事前にお伝えしていたとおり、その後の方針をご相談しました。パッキンそのものを交換するか、このまま使うか。それはお客様が決めることで、私が決めることではありません。
この現場で学んだのは、「落ちません」と言える業者のほうが信頼していただける、ということです。落ちるものは徹底的に落とす。落ちないものは、落ちないと先に言う。それが私の浴室クリーニングの基本です。
カビが増える浴室に共通していること
現場を回っていると、カビが増えやすい浴室にはいくつか共通点があります。
- 大きな窓がある。二世帯住宅の子世帯で、大きな窓のあるユニットバスを洗ったことがあります。窓が大きいぶん結露が出て、ガラスと枠にカビが広がっていました。ガラス部分と枠部分、それぞれに時間をかけて落としました
- 結露を放置している。「結露が原因でカビが発生したんです」とご相談いただいたお宅もあります。水滴が残る場所は、カビの出発点になります
- お風呂のふたを洗っていない。お風呂のふたのカビが気になるというご依頼で、いつも以上に入念に作業したことがあります。ふたは毎日湯気に当たるのに、洗う機会が少ない場所です
逆に、カビが増えにくい浴室は「定期的にプロが入っている」お宅です。1年前に水回りをまとめてご依頼いただいた方が、そのまま2か月に1度の定期清掃を続けてくださっています。最初に伺ったときは生活汚れとカビがそれなりにありましたが、久しぶりに担当したら見違えるほどきれいでした。毎年頼んでいますというお宅も、汚れが軽く、作業が見た目より順調に進みます。カビは、根を張る前に落とすのがいちばん楽です。
自分で落とすときに気をつけてほしいこと
表面のカビなら、市販の塩素系カビ取り剤で落とせます。ポイントは、こすることより「密着させて待つ」ことです。パッキンに薬剤をかけたら、キッチンペーパーやラップで覆って時間を置き、水で流します。ゴシゴシこするとゴムが傷んで、次のカビが入り込みやすくなります。
気をつけてほしいのは、塩素系と酸性の洗剤を絶対に混ぜないこと、換気を止めないこと、そして「何度やっても黒いまま」なら、それ以上は無理をしないことです。そこは色素が入っています。こすり続けるとパッキンが傷むだけです。
業者に頼む前に、写真を1枚
浴室クリーニングは1回16,500円(税込)です。料金はシーズンや近隣の相場などにより予告なく変わることがありますので、最新の金額はかんたん見積りでご確認ください。
ご依頼のときは、気になるパッキンの写真を1枚添えてください。写真の段階で「これは落ちそう」「ここは色素が入っているかもしれない」と、ある程度お伝えできます。当日、作業前にもう一度ご説明してから始めます。作業内容と落ちる汚れ・落ちない汚れの一覧は浴室クリーニングのページにまとめています。
よくあるご質問
ゴムパッキンの黒カビは、プロに頼めば落ちますか?
表面に付いたカビは落ちます。ゴムの奥まで色素が入り込んだカビは、プロの洗剤を2種類使っても落とせなかった現場があります。作業前に「やってみないと分からない」とお伝えし、落ちなかった場合はその後の方針をご相談します。
落ちなかった場合、料金はどうなりますか?
浴室全体のクリーニングとして、壁・床・浴槽・鏡・水栓・天井・換気扇カバーなどは仕上げますので、料金は変わりません。パッキンの色素だけが残る可能性があることを、事前にご納得いただいてから作業に入ります。
カビを増やさないために、日常でできることは?
入浴後に壁と床の水滴を流し、換気扇を回し続けることです。窓の結露はこまめに拭いてください。お風呂のふたも定期的に洗ってください。根を張る前に落とすのがいちばん楽で、定期的にプロが入っているお宅はカビが少ないです。
作業時間はどのくらいですか?
浴室で2〜4時間が目安です。石鹸汚れ・水垢・カビは性質が違うので、場所ごとに道具と洗剤を替え、2度洗い、3度洗いと繰り返します。大きな窓の結露カビや、硬くなった水垢がある現場では3時間ほどかかります。
対応エリアはどこですか?
川崎市(川崎区・幸区・中原区・高津区・宮前区)、横浜市(鶴見区・神奈川区・港北区・都筑区・西区・中区・南区・保土ケ谷区)、東京都(大田区・品川区・世田谷区・目黒区)に、出張費無料で伺っています。
まとめ
浴室のカビは、壁・床・天井なら落ちます。ゴムパッキンの奥に色素が入ったカビは、落ちないことがあります。だから私は、作業の前に「やってみないと分かりません」と言います。落ちるものは徹底的に落とし、落ちないものは先に伝える。そのうえで、パッキンを交換するかどうかはお客様が決める。これが正直な浴室クリーニングだと思っています。
鏡のうろこ状の水垢については浴室の鏡のうろこ水垢は落ちるのかをまとめた記事に、実際の現場の写真は水回りの施工事例まとめにあります。
Talk to meの浴室クリーニングとは
見積りのお返事から当日の作業まで、代表の私・田中次郎がひとりで伺います。料金と作業の中身は浴室クリーニングのページに、台数やメニューを選ぶとその場で金額が分かるかんたん見積りもご用意しています。
まずはご相談ください
「このカビ、落ちますか?」という写真1枚のご相談で構いません。私が見て、落ちそうかどうかをお答えします。かんたん見積りから、お気軽にどうぞ。
